口先三寸と舌先三寸のこんな間違いをしていませんか?
もしあなたが口先三寸という言葉を使っているのだとしたら、それは間違いです。
正しくは「舌先三寸」です。
ですが大丈夫です。恥ずかしい話ではありません。
なぜなら、口先三寸と使っている人の方が実際は多いという調査結果が出ているからです。
使っている人が多いからといって、それが正しいわけではないので、これを機に「口先三寸」ではなく「舌先三寸」と使いましょう。
その前に、口先三寸と舌先三寸の誤解についてお話しします、、、
なぜ口先三寸という間違いが広がったのか?
文化庁が発表した平成23年度「国語に関する世論調査」では、「本心でない上辺 (うわべ) だけの巧みな言葉」を表現するとき、本来の言い方とされる「舌先三寸」を使う人が23.3パーセント、本来の言い方ではない「口先三寸」を使う人が56.7パーセントという逆転した結果が出ている。
参考:goo辞書
これはあくまで推測ですが、原因は2つあると思います。
一つ目は、舌先より口先という言葉の方が普段よく使うから。
例えば、「どうせ口先だけでしょ?」とか「口先でごまかしてない?」といったように。
日常会話で舌先ってあまり使いませんからね。
もう一つは、口先だけ・口先でごまかすといった言葉と意味が似ているから。
普段使うこれらの言葉を四文字熟語にしたのが「口先三寸」だ、という勘違いが広がってしまったのではないでしょうか。それなら本来の言葉と間違った言葉が逆転している理由も分かります。
ですが、もう少し掘り下げていくと、そもそも「口先三寸」が間違った言葉だと分かると思います、、、
正しくは「舌先三寸」である理由
舌先三寸は、口先だけで相手をうまくあしらうこと、もしくはあしらうような言葉という、意味です。
三寸とは、約9.1センチの長さのことです。
その上で舌先三寸という言葉を見ると、舌の長さを暗示していることが分かります。
だとすると、口先三寸の場合は口の長さということになりますが、普通そんな言い方はしませんよね?
口先でごまかす、口先だけ、という言い方なら意味は分かりますけど。
漢字と意味から解釈してみると、、、
「腹の底から本当のことを言うのではなく、舌の長さ程度のほんのちょっとのことしか言わない」
という風に理解できます。
そもそも言葉として「口先三寸」っておかしいよね?って話です。
周りに「口先三寸」を使っている人がいたら、、、
あくまでさりげなく、雑談のようにちょっとした話題としてこの「口先三寸」の間違いを指摘してあげるのが良いと思います。
その人がもっと大事な場面で口先三寸と間違った使い方をして恥をかいてしまうかもしれませんから。
もしそれが難しいようであれば、わざわざ「舌先三寸」と難しく言うのではなく、「口先だけ」という言い方に変えるのが良いでしょう。
とはいえ、あまり人の言葉間違いに極端なアレルギー反応を起こすと、人間関係に支障をきたす可能性があるのでほどほどに、、、
終わりに
まぁそもそも「口先三寸」や「舌先三寸」自体使う人が少ないかもしれませんが、正しい言葉は知っておいた方が良いと思います。
他にも言葉の間違いは色々ありますので、発言には注意しないといけませんね。